♪ 【018】 Champagne 2005 - シャンパーニュ紀行 [May/03/2005] ![]()
私、ピエール松尾は、2005年4月に、自主研修のため、
Champagne(シャンパーニュ地方)を訪問いたしました。
「写真に対するポリシーの変更」の件もあり、
今回、成果の一部を写真中心に、レポートとしてまとめました。
滞在先は、Les Crayeres(レ・クレイエール)、いわゆる、Boyer(ボワイエ)です。
Sous Chef(スー・シェフ)の 馬田 秀明 さんのご案内で、
キッチン(厨房)と、地下のCave(カーヴ)を見学いたしました。
Reims(ランス)のみの滞在で、Epernay(エペルネ)には電車で通いました。
訪問・見学させていただいたChampagne Maisonは12社……
ボトルで言うと、ちょうど1ケース分ということになりますね。
2003年がBourgogne(ブルゴーニュ)で、
2004年がBordeaux(ボルドー)で、
2005年がChampagne(シャンパーニュ)……
フランス3大産地を、充分時間をかけてまわり、大変有意義でした。
【総括】
Champagne Maisonの訪問・見学に関しましては、
訪問時期・訪問者の立場(職業)・個人か団体か・見学者の総数……等、
様々な要因によって、全く異なったものになると思います。
私は、3年がかりで、フランス3大産地を訪れたわけですが、
オフシーズンに、個人で赴いているということもあり、
担当者から、マンツーマンで、案内・説明していただく機会が多かったです。
どの造り手も、それぞれの個性・特徴が明確に表れていて、大変勉強になりました。
インポーター(輸入業者)として、買い付けに行っているのではなく、
関連企業・業界団体としての研修でもなく、
……かと言って、ただのワイン愛好家では済まされない、微妙な立場?の私が、
頼りにして、実際、役に立った情報は、ネット上の情報です。
そこで、これから、原産地を訪れる方々のお役に立てるよう、
少々、以下に書かせていただきます。
特に、料飲サービスのプロ・(酒類販売等)業界関係者の場合は、
ワイン産地を訪れて生産者に会うということは、行ったほうが良いに越したことはなく、
個々のモチベーションやスキルに、多大な影響を与えると考えます。
[長い昼休みに要注意]
入口には、どこも、ほぼ、次のようなことを記したプレートがあります。
「Visite des Caves De 9h00 a 11h30 / 14h00 a 17h00」
これよりも、もっと公開時間の短いメゾンがある一方で、
18:00頃まで大丈夫なところもありますが、いずれにいたしましても、
一様に2〜3時間と昼休みが長く、週末はお休みのメゾンが多いので要注意です。
また、(時期的な要因等により)曜日によって、
午前のみ・午後のみという日があったりもします。
キリスト教の暦特有の、復活祭(イースター)等の(移動)休日も考慮する必要があります。
[敷地と設備]
「同じ敷地内」という表現に要注意。
地上の感覚ですと、大きな道路で分断されていて、およそ同じ敷地とは思えなくても、
地下のCaveでつながっています。
大通りの筋向いにも、同一メゾンの設備や、昔の建物が存在することが多く、
くれぐれも見落とさないようにしたいもの。
巨大地下都市?を擁するChampagneは、Caveを基準に考えたほうが理解しやすいです。
Champagneといいますと、
Cave・Pupitre(ピュピトゥル/棚枠)・専門職人によるRemuage(ルミュアージュ/動瓶)
といったイメージが強いかと思います。
特に、大手メゾンの場合、実際のところ、Remuageの作業は、
Gyropalette(ジロパレット/コンピュータ制御の回転式収納ケース)で行い、
Magnum(マグナム)以上のサイズや、高級Cuvee(キュヴェ)のみ、
昔ながらの手作業というところも多いようです。
現在では使われていない古い道具・機材だけを、
(地上の)ミュージアム等に集めて展示してあるところは、分かりやすいのですが、
見学の際には、新旧の機材が同時に目に入ることが多いと思います。
フル稼働する最新鋭の設備の傍らに、昔ながらの道具が配置されている光景は、
メゾンで働く従業員の士気の高揚にも、多少、役立っているのかもしれませんね。
Pupitreに関しては、今では使用されていない展示品も少なくないため、
見学中に分からないことがあったら、担当者に、直ぐに質問したほうが良いと思います。
[事前の情報収集が大切]
私は、単身、乗り込んでおりますので、ある程度、致し方ない部分がありますが、
事業所の団体研修等での訪問の場合、
事前に綿密な計画を立てないと、無駄が多くなると思います。
企業や団体の研修旅行の場合、メゾンに対して特別なリクエストをされるかと思いますが、
仮に、一般の見学に、そのまま参加される場合、注意する点があります。
それは、メゾンによって、見学の内容や所要時間が、大きく異なるということです。
例えば、Piper HeidsieckやMercierは、(現代的なトロッコ列車といった趣の)カートで巡り、
特に、Piper Heidsieckは、完全にアトラクションで、
まるで遊園地です(試飲はオシャレなBarで行います)。
多くのメゾンを訪問する場合は、ひとつは、こうしたところを入れても良いかもしれませんが、
研修という観点からすると、その成果の程は疑問です。
また、G.H. Mummは、博物館の見学といった感じで、生産現場をあまり公開していません。
オーソドックスで、現場が、ほぼ一通り見学できるという意味で、
Pommery・Veuve Clicquot・Taittinger・Ruinart・Lanson・Perrier Jouetは、
無難な選択だと言えます。
「Visite des Caves」とあるとおり、主に公開されているのは、カーヴ(貯蔵庫)であり、
醸造プラントやボトリング工程に、過度の期待は禁物です。
ただ、(上記の)様々な要因により、
見学内容は大きく異なると思われますので、一概には言えません。
[担当者とのコミュニケーション]
情報を引き出すのは、訪問者次第です。
ワインの専門家の場合は、基本的な説明は省略してもらって、
(可能であればリクエストして)通常は、なかなか立ち入る機会のないセクションに、
案内していただくのも良いでしょう。
せめて挨拶だけでもフランス語で話したり、訪問メゾンの予習をして臨むのは、
最低限の礼儀かもしれません。
交渉次第で、公開していただけるライン(設備)も変わりますし、
訪問時に、醸造プラント・ボトリング・パッケージング等の設備が、
稼働しているかどうかで、(研修)成果が全く異なると思います。
私は、名刺交換の際、当方のサイトのプロフィールに掲載している、
(正式な)本名の名刺に加えて、いつも、
写真入りの「Pierre Matsuo」の名刺を、お渡ししています。
正直、これは、大ウケです。これがきっかけで、
「なぜ、Pierreと名乗っているのですか?」といった感じで話もはずみ、
とっても良かったと思います。
最高級Cuveeの試飲も勧められて、大変有り難く、とても有意義な見学となりました。
ただ、調子に乗って、「C'est tres bon!(とっても美味しい!)」を連発すると、
どんどん、他のアイテムを勧められることが多いので要注意。
日本において高価なアイテムの試飲よりも、
日本には正規輸入されていないアイテムの試飲のほうが、価値があると思います。
担当者は、当然のことながら、日本の市場と他社の動向を気にしています。
「日本では何が人気がありますか?」・「当社の製品の実売価格は?」
「他社と比べてどうですか?」・「当社のラインナップの中でどれがお好きですか?」
「あなたのお気に入りのChampagneは何ですか?」……等の質問には、
スムーズに答えられるようにしておいたほうが無難でしょう。
仮に、実在しないMillesime(Vintage)のアイテムを挙げて、
「以前飲んで美味しかったです。」とか言ってしまうと大変です。
いい加減なことを言ってしまわないためにも、事前の情報整理が必要ですね。