♪ 【012】 Trilogie(トリロジー) [Oct/11/2004]

最大手のシャンパン・メゾンであるところの、
Moet & Chandon(モエ・エ・シャンドン)社のラインナップに、
「La Trilogie des Grands Crus(ラ・トリロジー・デ・グラン・クリュ)」
というアイテムが存在します。
現在、積極的なプロモーション等が、行われていないということもあってか、
かなり、認知度が低いように思われます。
Trilogieはフランス語で、三つ組といった意味です。
Les Vignes de Saran(サラン)……Chardonnay(シャルドネ)
Les Champs de Romont(ロモン)……Pinot Meunier(ピノ・ムニエ)
Les Sarments d'Ay(アイ)……Pinot Noir(ピノ・ノワール)
で、三つ組になっています。
Champagne(シャンパーニュ)は、実に、複雑な工程を経て出荷されるプロダクトであり、
こうした形でのリリースは、珍しいと言えます。
Champagneで使用されるCepage(セパージュ/葡萄品種)は、上記の3種類ですが、
Pinot Meunierは、比較的、病害虫に強く、他の品種の収穫量が落ちた際にも、
安定供給できるといったことで、補助品種的役割を担っているようです。
そのため、通常、単一で出て来ることは無く、貴重なアイテムだと思います。
さて、過日、10月1日(Fri)に、試飲を行いました。
感想を一言で申しますと、「シャンパン・メゾンの、
Assemblage(アサンブラージュ/調合)の技術力に感心するばかり……」
といったところでしょうか。早い話、単体では、イマイチということです。
無難と思われた、Blanc de Blancs(ブラン・ド・ブラン/Chardonnayのみ)は、
香りも立たず、薄くて、スッキリし過ぎていて、物足りないテイストでした。
Pinot Meunierは、やや芳ばしい感じで、
Pinot Noirは、比較的バランスの取れたテイストに思えました。
Blanc de Noirs(ブラン・ド・ノワール/黒葡萄品種のみ)を、
1:1の比率で行った場合は、喉越し・後味が悪い、強過ぎるテイストになりました。
3種の1:1:1でも、何かが足りないテイスト。
Cuvee Dom Perignon(キュヴェ・ドン・ペリニョン)は、
ChardonnayとPinot Noirを使用していますが、Pinot Meunierは使われていません。
ある意味、対極のテイストである、Krug(クリュッグ)は、
比較的、Pinot Meunierの比率が高く、独特の味わいの要因となっているようです。
実際の通常ラインナップのChampagneは、Cepageの単純なAssemblageではなくて、
Vin de Reserve(ヴァン・ド・レゼルヴ/古酒)や、
Dosage(ドサージュ/補酒)等の影響も相まって、
より複雑な味わいを造り上げるわけですから、
ブランドイメージを保つために、担当者の責任は重大ですよね。
現段階では、このTrilogieに関しては、
商品カタログ(パンフレット)の類が存在していないようですが、
決して、一般受けする商品ではないので、致し方ありません。
三つ組になっているとはいえ、
通常のギフトとしては、使わないほうが無難だと言えるでしょう。
ただ、業界関係者やワイン愛好家であれば、大変、興味深いアイテムだと思います。
エチケットは、各々、シリアル・ナンバー入り。
Muselet(ミュズレ/王冠)は、専用の白色の物でGrands Crusの赤い文字入り。
専用の木箱は、中仕切りが取り外せる仕様なので、再利用しやすい作り。
Champagneの村や畑の地図も付いています。
「三つ組調合セット。これで、あなたも、Master of Champagneに!」
……こんなところで宣伝しても、無意味ですね。
いずれにいたしましても、ご興味がおありの皆様方は、お試し下さいませ。