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Sent: Wednesday, January 15, 2003 3:58 PM
Subject: ♪Romanee Conti Special Tasting


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--┳ξ ♪[Jan/15/Wed/2003] 【Les Caves Pierre Matsuo】 (不定期刊)
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●●● 豊かな食文化の未来を切り開く 『ピエール松尾のE-Mail Magazine』
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--●-- [特定多数 Food & Beverage 関係者宛配信]

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▼ [新春特別企画 Romanee Conti Special Tasting 緊急報告]

前号のメルマガ等で、お知らせしたとおり、昨日、1月14日(Tue)に、
"ピエール松尾のワイン・サロン(ワインの夕べ)"が開催されました。
今回は、「Romanee Conti 1966と1983との徹底比較Tasting(試飲)」です。

□ Romanee Conti 1966
  (ロマネ・コンティ 1966) Lot No.05002

□ Romanee Conti 1983
  (ロマネ・コンティ 1983) Lot No.00329

※ Bottle(ボトル)の写真Fileを、当E-Mailに添付いたしました。
 ファイル名は、"Romanee-Conti.jpg"です。
 Preview(プレビュー)もしくは、(ダブル)クリックして、開いてご覧下さい。
 Printout(印刷)してしまいますと、PCの環境によっては、表示されません。

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「およそ、この世の中には、たった2種類の人間しかいない。
それは、自らの生まれ年VintageのRomanee Contiを飲んだことのある者と、
飲んだことのない者だ。」      『ピエール松尾はかく語りき』

一応、同一アイテムのVintage違いという、比較Tasting(試飲)ではありますが、
1966のほうが、私の誕生年ヴィンテージということで、
やはり、どうしても、こちらに、深い思い入れがあります。
(経年変化のために)液面が、それなりに低下しており、
ブショネ(コルクに雑菌が混入してワインに悪影響を与えてしまうこと)が、
とても心配だったのですが、ワインの劣化は見られず、一安心。
"至福のひととき"という言葉の意味が、初めて解った気がしました。


[↓NHK プロジェクトX挑戦者たち風口調で]

長い歳月、瓶口を、しっかり守り続けてくれた、Cap Sealは、
こびり付いていて、なかなか、離れてはくれなかった。最後の抵抗なのか。
コルクは、途中で折れてしまった。
カビを拭き取ったコルク面は、磨き込まれたように、光り輝いていた。
黒ずんだコルクからは、
まるで、黒トリュフのような……いや、黒トリュフそのものの香りがした。
偉大だ。熟成香などという言葉が、もはや、軽々しく思える。

抜栓の瞬間、まるで、香水瓶の蓋を開けたかのごとく、
圧縮されていた香味成分が、勢い良く、解き放たれた。
Decantage(デキャンタージュ)の最中に、瓶口から、ほとばしる、
芳醇なる、Aroma(アロマ) & Bouquet(ブーケ)……
瞬く間に、部屋の隅々まで広がる芳香。部屋全体の空気が張り詰めた。

Glassから立ち昇る、豊潤な芳香を嗅ぐと、感無量であった。
「これが自分と同じ年に生まれた葡萄だというのか!」
36年の歳月を経ても、枯れることなく、どこまでも力強い。
それでいて、優しい。
一瞬にして、身体全体が、芳香に、ふっくらと包み込まれ、
どこからともなく、切なさが込み上げた。なんだか、懐かしい。
幼少の頃からの、様々な場面が、走馬灯のように駆け巡った。
ピエール松尾は思った。
「ワインはタイム・マシンだ。過去にも未来にも連れて行ってくれる。」

昔のDRCの瓶の色は、現在のものと違い、とても薄い。
Bottleを通して、ワインが、異様に澄んでいることが、既に解っていた。
不安だった。味が薄いのではないか……
通常、色の薄いワインは、酒肉が薄く、水っぽいことが多い。
これは、普通の、Bourgogne(ブルゴーニュ)の、
Vin Rouge(ヴァン・ルージュ/赤ワイン)の色ではない。
Ruby(ルビー)やGarnet(ガーネット)の"赤"は、全く感じない。
むしろ、Bordeaux(ボルドー)の、
Old Vintageを思わせる色だった。オレンジ色、レンガ色、褐色……
いや、これは、Amber(琥珀)色だ。
恐るべき透明感、艶、照り、…… 燦然と、光輝く魔法の液体だ。

未だかつて、嗅いだことのない香りだった。
これの、どこが、赤ワインだと言うのか。
まるで、Cognac(コニャック/ブランデー)のような芳香。
中国の老酒(紹興酒)のようでさえある。甘い香りが立ち昇る。
長い年月の熟成を経て、素晴らしい昇華を成し遂げたのだ。
もはや、赤ワインの範疇を超越している。究極の存在だ。

いよいよ、前人未踏の領域に到達だ。
飲んでみた。美味かった。一同、黙り込んでしまった。
長い間、沈黙の時間が続いた。なかなか沈黙の均衡を破ることができない。
「何としたことか。言葉にならない。」 緊迫した時間が過ぎた。
時計の針が、止まってしまったかのようだ。
適切な言葉が見当たらない程、官能的で、魅惑的な味わいだった。

コメントを書きとめようとする矢先、次々と、
波のように、渾然一体で、たたみかけるように、押し寄せて来る、
複雑極まりないテイスト。
あるテイストを、心に思った瞬間に、別のテイストが表れる。
弾けんばかりに、ほとばしるフレーバー。まるで、怪人二十面相だ。
私は、今まで、かような魔物ワインに出合ったことはない。
このワインの周囲には、別の引力が働いている。吸い込まれそうだった。
これが、ブラック・ホールなのか。

いかなる言語も、この偉大なるワインを表現することはできない。
言葉にすることが、おこがましい。たとえ、文豪であっても。
信じられない程、深く、どこまでも、遥か彼方、果てしなく続く余韻。
ほんの数滴で、芳しい香りを拡散する香水のように、いつまでも残る。
「まるで、Cologne(コロン)を口に含んだかのようだ。」
これ程、ワインに魅了され、翻弄されたことは、未だかつて無かった。

瓶詰めの黒トリュフの水溶液のような、澱を飲んでみた。凄まじい濃縮感。
美味かった。これは、まるで、Marc(マール/絞りカスのブランデー)だ。
いや、むしろ、Fine(フィーヌ/ワインそのものを蒸留したブランデー)だ。
何という、凝縮感。ありとあらゆる成分が、圧縮されて詰まっている。

"Romanee Conti"に悩殺されてしまった。アドレナリンがほとばしる。
脳天を突き抜ける感動。気分の高揚を抑えることができない。
理性を失いそうだった。
ワインが、ボクに、優しく語りかける。
「私のことを忘れないで!」 忘れるものか!
決して、君のことを忘れない。ボクは、君を愛してしまった。
もう、逢えないのだろうか…… せめて、夢で逢えたら素敵なこと……

「Grand Vin(グラン・ヴァン/偉大なるワイン)……
それは、物でありながら、人を教え、人を導き、人を啓蒙する、
崇高なる存在である。」      『ピエール松尾 語録』

偉大なるワインの誕生の裏には、壮絶な生産者達のドラマがあった。

(ここで例の♪音楽が流れる……)

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(+_+) 著者が壊れてしまったため、ここはひとつ、
Sommelier D'Honneur(JSA ソムリエ・ドヌール/名誉ソムリエ)の、
小泉 純一郎 首相に、また、ご登場いただいて……

小泉首相: 「よくやった! 感動した!」
番記者P: 「そんな抽象的な表現では、国民は納得しませんよ。具体的に……」
小泉首相: 「ん? どこが納得できないんだ? だから、いつも言ってるでしょう。
        構造改革無くして、ワインは語れないって……」
番記者P: 「(T_T) …………」

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(@_@) 固まってしまいましたので、
今回も、やはり、具体的レポートを掲載いたします。
今回の試飲会に、参加していただいた、
優秀なSommelier(ソムリエ)集団や、敏腕バイヤー?(酒販店代表)の記した、
Tasting Comment Sheetのうち、
現時点で回収しているものを参考に、まとめさせていただきました。


【Color / Appearance】 (色・外観)

[1966]
□ オレンジや茶色の色調の強い、驚く様な透明感のある色調。
□ 艶があるのか、輝きがまぶしい様な感じ。
□ 輝きあり。健全な色合い。薄いレンガ色。例えるとブランデーのような色。
□ 中央にオレンジがある。エッジは黄色掛かる。
□ 不純物をまるで感じない、透明感のある色。粘性は全く無い。
□ 膝小僧に塗った赤チンを思わせる色。セロファンのような光の反射。

[1983]
□ 少しオレンジがかった美しいガーネット色。
□ 輝きあり。健全な色。レンガ色。エッジは薄いオレンジ色。
□ 黒色の入ったルビー色(鉄観音茶?)。
□ やや、オレンジがかったエッジではあるが、それも微妙。


【Aroma / Bouquet】 (香り)

[1966]
□ 香りを嗅いだ瞬間、トリュフの香りがした。熟成したワインの香り。
□ 次いで、フロマージュ(ウオッシュタイプ)の様な香り。
□ 少しランシオ香を感じる。スーボワ。
□ 熟成したトリュフ。日本風に言うと、海苔の佃煮、醤油のもろみの様。
  色からは想像できない強い香り。タバコの香りもする。
□ キノコ・トリュフ・健康な腐葉土の臭いが沸き立つ。
□ アルコールの立つ、コニャックの様な強い芳香。
□ ボワゼ(森の香り・木の香り・樽香)。

[1983]
□ まだ香りがクローズした感じだが、複雑な香りの中に、
  スパイス、クローブ、すみれの花等、まだ若さを感じる香りが、
  強い様に思える。
□ '66の後だったので、トリュフの香りの前に、
  タバコの香り、すみれの花など、まだ開いていない。
□ オレンジ・ピールの様な香りも、よくよく香りを嗅ぐと、
  スーボワ・トリュフの香りも見られる。
□ キノコ。ジビエの様な野性味のある芳香。
□ 幾分かの鉄分を感じる。


【Taste】 (味)

[1966]
□ 酒肉の厚さ、アルコールの強さを感じるワイン。
  しかし、なぜかバランスがとれている気がする。
  複雑なテイストも充分ある。
□ 薄い色からは、想像を超えたボリューム感。
□ 酸・タンニン共に、しっかりしている。
□ 飲んだ後の余韻は、とても長く、喉から鼻に、しばらくの間留まる。
□ キノコ。オレンジ・ジャムの様な甘み。
□ 色調に反して、強い、丸いアルコールを感じる。
□ 時間が経つにつれ、古酒の老酒のニュアンス。
□ アフターは、1分近く残る。

[1983]
□ まろやかなテイストの中に、少し熟成が落ち着いてきた感じがする。
□ 強いボリューム等は感じないが、骨組みのしっかりとしたワインだと思う。
□ 充分にタンニンが溶け込んだ感じがしない。
□ アタックは、まだまだ強く、アルコール・タンニン・酸ともに、
  まだ生き生きしている。余韻は、さすがに長く続く。
□ タンニンの収斂がある。
□ '66程のボリュームの強さは、未だ出ない。
□ 数種の野草を煮込んで、ブレンドした様な複雑な甘みと、
  それをまとめるかのような、後に来るスパイシーさが印象的。


【Comment】 (感想)

[1966]
□ 熟成の面から見て、良い熟成の状態にあると思う。
□ 強いアルコールと、長い余韻が印象的。
□ 単一品種で、ここまで熟成に堪える、やはりGrand Vin。
□ ブルゴーニュの古いヴィンテージは、何度か飲んだが、
  '66 Romanee Contiは、色の薄さ・香りの強さ、
  さすがだなと、とても印象に残るワインでした。
□ 強いアルコール。強く芳ばしいアロマ。
□ 複雑で、余韻の長く続くテイスト。
□ 素晴らしく、良い意味で、先入観を打ち破られました。
□ Tres bon!

[1983]
□ 強いタンニン、非常に長い余韻、Grand Vinの主調がある。
□ まだまだ、香り・味の面から見ても、未熟な感じがする。
□ 将来が期待できるワインだと思う。
□ Romanee Contiの長熟に、改めて驚いた。
□ '83は、まだまだ熟成するのではないかと思う様な、
  爽やかさが感じられ、'83のほうを先にTastingしたら、
  良かったかなと思い、どちらのワインを先に飲むべきかという、
  選択の勉強になりました。
□ 20年の年を経ても、若々しさを存分に発揮している。
□ 飲み頃としては、あと10年以上後かも。
□ 素晴らしく高次元でまとまっているものの、
  感じられるのは、まだ入り口だけで、もっと奥深さを思わせる。

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□ DRC Vosne-Romanee Cuvee Duvault Blochet Premier Cru 1999
  (ヴォーヌ・ロマネ キュヴェ デュヴォー・ブロシェ プルミエクリュ 1999)
     Lot No.13875

実は、この"Vosne-Romanee"も、同時に抜栓して、Tastingいたしました。
でも…… 正直申し上げて、現段階では、あまりコメントする気になれませんね。
"Romanee Conti"が、あまりに、凄過ぎました。
"Vosne-Romanee"は、
樹齢の若い"La Tache"(ラ・ターシュ)主体に造られており、
理屈からしても、これはこれで、充分、美味しいとは思います。

今回の、試飲を通じて感じたことですが、
"Romanee Conti"が、よく、"La Tache"と比較されますが、
比べ物にならないと思いました。
"Romanee Conti"が、別格扱いなのが、よく理解できました。

"Vosne-Romanee"は、色としては、紫色を感じ、
赤い果実を思わせる、フレッシュ&フルーティな香りが立ち昇ります。
強い粘性を持っており、長期熟成にも、堪えることができるかもしれません。
10年後が、とても楽しみなワインです。

昨日、14日(Tue)は、上記の他に、4本のワインを抜栓しているのですが、
今現在、"Romanee Conti"の夢見心地が、ずっと続いており、
何もする気が起きません。
1983のBottleは、結婚20周年記念の、開業医 ***先生ご夫妻にお譲りしましたが、
1966のほうは、私が、大切に、自邸に持ち帰りました。
誕生年VintageのBottleは、当方の家宝にさせていただきます。

一応、点数での評価をしておきましょう。
"Romanee Conti 1966"は100PPで、
"Romanee Conti 1983"は95PPですね。
PPとは、もちろん、Pierre Matsuo Point(ピエール松尾ポイント)のこと。
"Romanee Conti"は、恐るべき、長期熟成型Grand Vinです。
20歳の成人式を迎えたばかりの若者は、まだまだ、青いということですね。
それにしても、生まれも育ちもいい、
このワインを、飲み頃にいただくのは、大変なことです。

今回は、取り急ぎ、昨晩行われました、試飲会の緊急報告まで。
落ち着きましたら、また、関連のメルマガを、配信させていただきます。

(^_^)v See you!


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●●● Monsieur Pierre Matsuo
●● E-Mail:
● ANSA Sommelier 呼称資格認定 No.1795 (FBO会員 No.20025)

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Romanee-Conti.jpg