----- Original Message -----
Sent: Saturday, May 01, 2004 11:00 PM
Subject: ♪『ピエール松尾のボルドー紀行 (一話完結)』
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--┳ξ ♪[May/01/Sat/2004] 【Les Caves Pierre Matsuo】 (不定期刊)
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●●● 豊かな食文化の未来を切り開く 『ピエール松尾のE-Mail Magazine』
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--●-- [特定多数 Food & Beverage 関係者宛配信]
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( ^_^)/▼ 『ピエール松尾のボルドー紀行 (一話完結)』 ▼\(^_^ )
▼ 1. 【ご無沙汰いたしております】
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(^_^)v Bonjour! C'est moi Monsieur Pierre Matsuo.
メルマガという、同報送信の形式での発信は、かなり、久しぶりにつき、
ここのところ、メールのやり取りの無かった方々におかれましては、
既にして、私のことをお忘れの方も、いらっしゃるかもしれません。
このメールは、決して、怪しいものではございません。
当メールの受信者各位は、
法人(ホテル/レストラン/酒類販店等)・個人を問わず、
いずれも、私、ピエール松尾の本業を、ご存知で、
また、今までに、何らかの接点のあった方ばかりです。
(中には、一度も、お目にかかったことの無い方もありますが……)
いずれにいたしましても、私の近況報告と、受け止められて下さい。
私は、半年に1回の割合(4月と10月)で、渡欧しているのですが、
大の♪クラシック音楽ファンであるため、
毎年10月は、♪音楽の都Wien(Vienna/ウィーン)行きと決まっています。
4月につきましては、
従来は、基本的に、ドイツ語圏への渡航が多かったのですが、
ここ数年来、ワインとの関わりが、大変深くなり、
最近では、フランス語圏を訪れることが、多くなりました。
昨年4月は、Bourgogne(ブルゴーニュ)行きでした。
『ピエール松尾のブルゴーニュ紀行 - Vol.1〜5』を発信いたしましたが、
未送信の方には、バックナンバーを送信させていただきます。
今年は、4月15日(Thu)〜21日(Wed)の日程で、
Bordeaux(ボルドー)を訪れました。いわば、自主研修です。
こうしたメルマガ形式でのレポートは、当初、予定していなかったのですが、
愛読者からの強い要望が寄せられたため、発行の運びと相成りました。
(^_^;) 本当です! ただし、一話完結とさせていただきます。
!(^^)! Bon appetit!
※ 私のことをお忘れの方もあろうかと思い、当E-Mailに、
著者近影写真画像ファイルを、添付いたしました。ファイル名は、
"Bordeaux.jpg"(『CD-R版 ピエール松尾写真集』?からの抜粋)です。
Preview(プレビュー)もしくは、(ダブル)クリックして、開いてご覧下さい。
Printout(印刷)してしまいますと、PCの環境によっては、表示されません。
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▼ 2. 【Chateau Cordeillan-Bages / Chateau Lynch-Bages】
┻
そもそも、この度のBordeaux訪問のきっかけになりましたのは、
私も出席させていただきました、あるイベントです。
去る、2002年11月8日(Fri)に、"レストラン ひらまつ 博多店"において、
「シャトー・コルディアンバージュ / シャトー・ランシュバージュ フェアー」
が開催され、次の方々が、一堂に会しました。
Thierry Marx Chef (テリー・マルクス 料理長)
Madame Sylvie Cazes-Regimbeau (マダム シルヴィ・カーズ)
平松 宏之 Owner Chef
石塚 秀哉 Chef Sommelier
マダムは、オーナーであるところの、
Jean-Michel Cazes(ジャン・ミッシェル・カーズ)さんの妹にあたります。
この、ワイン・お食事会の様子に関しましては、
以前、メルマガでレポートしたことがあるのですが、素晴らしいものでした。
当メールの配信先には、このイベントの会場でお会いした方も含まれますが、
公言したとおり、この度、
Chateau Cordeillan-Bagesへの滞在(5 Nights Stay)を、
実現させることができ、とても嬉しく思っております。
Chateau Cordeillan-Bages (Relais & Chateaux)
33250 Pauillac France
Phone: 33+(0)5 56 59 24 24
Facsimile: 33+(0)5 56 59 01 89
URL: http://www.cordeillanbages.com/
Chateau Lynch-Bages URL: http://www.lynchbages.com/
Michelin(ミシュラン)☆☆のRestaurantは、
今年度のGault Millau(ゴー・ミヨ)での評価を、18点にまで上げており、
来年度以降の☆☆☆獲得が、大いに期待されます。
石塚 秀哉 Sommelierは、現在では、Parisの、
"☆ Restaurant Hiramatsu Saint-Louis en l'ile"
(レストラン ひらまつ サンルイ アンリル/今秋パリ16区に移転予定)に、
いらっしゃいますが、いまだに、在籍時の影響は強いようです。
レストラン ひらまつ Home Page: http://www.hiramatsu.co.jp/
Chateau Cordeillan-Bagesで、私が、Dinnerを愉しんだのは、
4月16日(Fri)です。窓から見える風景は、一面の葡萄畑。満席でした。
私の訪問の1ヵ月半程前に、
石塚Sommelier率いる、"ひらまつ"のSommelierの団体が来店していますが、
Chateau Cordeillan-Bagesの、現場のStaffの話の節々に、
「ヒラマツ・イシヅカ・タサキ」といった言葉が出て来ます。
また、最近、田崎 真也 Sommelierが来店されたそうで、
お店にとって、名誉なのだそうです。
現在のChef Sommelierは、Arnaud Plardさん。
分厚いWine Listは、Vintageによる分類で、
さらに、Apellation(アペラシオン)ごとに細分化。
読み応え充分ですが、つぶさに見ていたら、夜が明けてしまいそう……
ある程度、時間をかけてListを拝見いたしましたが、
実は、最初から、オーダーするアイテムは決めていました。
□ Chateau Lynch-Bages Vintage 1990
(シャトー・ランシュ・バージュ 1990年)
Cepage(セパージュ/葡萄品種):
Cabernet Sauvignon(カベルネ・ソーヴィニョン)/
Merlot(メルロー)/Cabernet Franc(カベルネ・フラン)
通常、75%/15%/10%のようですが、変動があるかもしれません。
Cabernet Sauvignon 73%で、Petit Verdot(プチ・ヴェルド)2%ということも。
葡萄は手摘みで、完全に除梗。
発酵は、普通15〜17日間(1996年は例外で20日間)、
温度調節されたステンレス鋼の発酵槽で行われます。
MLF(マロラクティック発酵)は、タンクの中で起こりますが、
収穫のうちのわずかな部分は、樽に入れられます。
その後、全部のワインが、新しいオーク樽に移されます。
新樽は、50%〜60%で、12〜15ヵ月間熟成。
瓶詰め前のCollage(コラージュ/清澄・濾過処理)は一度だけ。
どの樽も、3ヵ月ごとに、上澄みを取り出します。
タンニン分に富んだ、力強い味わいです。
格調高い品の良さ、しっかりとした骨組みを持っています。
深い色調と、カシスやスミレの花等のとても複雑な香り。
圧倒される香りに満ちた口当たりと、
後味の余韻が響く、長命なワインが信条。
オーダーしたBottleは、通常の75cl(750ml)で、
プライスは、350 Euroでした。
やはり、Great Vintage相応の価格設定と言えそうです。
ちなみに、その他の関連アイテムの価格につきまして、
以下に、一部、掲載させていただきます。
□ Chateau Lynch-Bages Vintage 1993……160 Euro
□ Chateau Lynch-Bages Vintage 1995……180 Euro
□ Chateau Lynch-Bages Vintage 1996……195 Euro
□ Chateau Haut-Bages-Averous Vintage 1993……70 Euro
□ Chateau Haut-Bages-Averous Vintage 1997……55 Euro
□ Chateau Cordeillan-Bages Vintage 1986……110 Euro
□ Chateau Cordeillan-Bages Vintage 1996……85 Euro
程良い熟成香、滑らかな舌触りを感じながらも、
アタックが強く、余韻も長い。まだ、余裕・熟成の可能性を感じる。
今、飲むのは、チョットもったいない。でも、また、何年か後に飲んでみたい。
そう思わせる、Next Timeにつながる、
熟成中のBordeauxのWine(赤ワイン)を楽しむのが、
私的には、結構好きです。
一昨年前の、"ひらまつ"でのイベントで供されたWineは、
Double Magunum(ドゥブラ・マグナム/750ml×2×2)の、
Vintage 1990/1985/1975でした。
中でも、我等が阪神タイガース優勝記念Vintageの、
1985のテイストが素晴らしく、皆様に、お奨めしたく思います。
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さて、お料理のことなのですが……
Foie Gras(フォアグラ)と、
Pauillac(ポイヤック)の名物料理の、
Agneau de Lait(アニョー・ド・レ/乳呑み仔羊)が、絶品!
Foie Grasは食材のエッジがシャープで、実に見事な美しい形をしており、
眩しいばかりの光沢を放っていました。
表面には、充分な弾力があり、中心部になるほど柔らかく、
段階的に"歯応え"の変化を感じさせ、最高でした。
Agneau de Laitは、およそ肉とは思えないような柔らかさで、
口の中で、とろけるような食感に、深い感銘を覚えました。
それにいたしましても、皮肉なことに、
残酷な形で得た食材ほど、美味しいんですよね。
いずれも、「人類は、このようなものを食しても良いのだろうか?」
と煩悶するに値するものですが、
せめて、命の恵みに感謝する気持ちを、忘れないようにしたいものです。
主なPlate等の器は、白を基調とした、
Limoges(リモージュ)の名窯"Bernardaud(ベルナルド)"です。
"レストラン ひらまつ"にて使用されている器と、同様のものもあり、
お料理の内容も含め、良い意味で、両者に共通性を感じます。
平松 宏之 Chefの、Cuisine Francaiseが、
本場で親しまれていることと共に、
Thierry Marx Chefも、山葵や抹茶を取り入れる等して、
日本人からしても、親しみやすいお料理に仕上がっていました。
C'etait tres bon! Merci beaucoup!
Restaurantで、Jean-Michel Cazesさんと、
Thierry Marx Chefに、お目にかかることができ、
一昨年のイベントの際のお礼を、直接、伝えました。
フェアの際の写真も、手渡しました。
(@_@)……写真に関しては、偉そうなことは言えません。
私、ピエール松尾は、変な?ポリシーを貫いており、
絶対に、自分自身では、写真/VTR撮影を行いません。
したがいまして、渡航の際の写真等は、ただの1枚も存在せず、
基本的に、証明写真とプロフィール用の写真しか、手元に無いという状態。
でも、周囲の方々が写してくださった写真等は、大切に保管しています。
この度は、謎の紳士 Dr. La Salle(ドクター ラ・サール)撮影の、
デジカメ写真画像収録のCD-RからPrintoutして、使用いたしました。
話の材料として重宝し、大いに盛り上がって、助かりました。
Dr. La Salleに、この場をお借りいたしまして、御礼申し上げます。
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▼ 3. 【シャトー訪問】
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Chateau Cordeillan-Bagesに滞在する人の、主たる目的は、
Restaurantでのお食事の他に、シャトー訪問があると言えます。
Bordeaux地方は、あまりにも広域です。
地平線の彼方まで広がる葡萄畑の中に、
シャトーが点在するといった風景が、果てしなく続いています。
全ての地区を効率良く回る向きは、Bordeaux市内での宿泊を選ぶでしょう。
私が、Pauillac滞在を決めた理由は、限られた期間につき、
今回は、Medoc(メドック)を中心に、回る予定にしたからです。
Gironde(ジロンド河)の対岸に渡るのは、次回以降に持ち越しです。
その分、内容の濃い滞在になったように思います。
私は、元来、事前の計画立てが、非常に苦手なのですが、
今回は、昨年のBourgogneのように、突撃訪問するわけにもいかず、
出発前に少々、予定を組ませていただきました。
日本を発つ前に、予め、アポイントメントを取ったうえで、訪れたシャトーは、
次の8シャトーになります。
4/16(Fri)
11:00 Chateau Pichon Longueville Comtesse de Lalande (Pauillac)
(シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド)
14:00 Chateau Mouton-Rothschild (Pauillac)
(シャトー・ムートン・ロートシルト)
4/17(Sat)
10:00 Chateau Lascombes (Margaux/マルゴー)
(シャトー・ラスコンブ)
14:00 Chateau Palmer (Margaux)
(シャトー・パルメ)
4/18(Sun)
14:30 Chateau Pichon Longueville (Pauillac)
(シャトー・ピション・ロングヴィル)
4/19(Mon)
10:30 Chateau Cos d'Estournel (Saint-Estephe/サン・テステフ)
(シャトー・コス・デストゥルネル)
14:00 Chateau Lagrange (Saint-Julien/サン・ジュリアン)
(シャトー・ラグランジュ)
18:30 Chateau Lynch-Bages (Pauillac)
※ Tasting(試飲)終了後にシャトー内のGuest HouseにてDinner
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訪問シャトーでは、歴史やオーナーに関する説明、
オーナーのコレクション・葡萄畑や醸造/貯蔵プラントの見学や解説、
そして、試飲があり、1箇所につき、約2時間を要しました。
内部を見学したのは、上記の8シャトーになりますが、
もちろん、周囲には著名シャトーが数多く存在し、
シャトーの外観・葡萄畑の見学箇所は、相当数に上ります。
例えば、Ch. Pichon LalandeのTasting Roomからは、
隣の、Ch. Latour(ラトゥール)の、あの塔が見えます。
畑の中を歩き回りましたが、いまひとつ、境界線がはっきりしません。
基本的に、小石混じりの土壌につき、歩き辛いです。
Saint-Julienの訪問先に向かう途中には、
Ch. Leoville Las Cases(レオヴィル・ラス・カーズ)のアーチが見え、
Ch. Beychevelle(ベイシュヴェル)、Ch. Talbot(タルボー)も確認できます。
Ch. Margaux(マルゴー)は、建物だけを遠目に見ました。
Ch. Lynch-Bagesのすぐ近くには、
Ch. Croizet-Bages(クロワゼ・バージュ)が存在します。
ちなみに、"Bages"という言葉は、農場(牧場)といった意味です。
当メルマガを受信されている読者の中には、
Pauillacを中心とした、この一帯に行かれた経験をお持ちの方も、
多いと思いますが、本当に、葡萄畑と、点在するシャトーしかありませんね。
Gironde沿いに、Restaurant等の施設が少々ありますが……
Hotelでは、ニワトリのコケコッコの声と、小鳥のさえずりで目覚め、
周囲には、羊、牛、馬…… 静かで、のどかです。
なお、Wine関連のInformationであるところの、
"Maison du Vin"(メゾン・デュ・ヴァン)は、利用価値大です。
シャトーの資料も、豊富に揃っています。
私は、今回、ここに結構お世話になりました。
移動手段なのですが、Bordeauxでは、徒歩○分といった物差しは無く、
自動車で○分といったものが、基準になるようです。
車で10分と書いてあると、そう遠くないようにも感じますが、
どうやら、信号の無い一本道を、猛スピードで飛ばして、
10分といった感覚のように思えました。
日本式に表示すると、おそらく、倍以上になると思います。
現地入りするまでは、何も考えていませんでしたが、
結局、ほとんどの行程で、車を利用することになりました。
(私は、ペーパー・ドライバーにつき、レンタカーは無理です。)
特に、Chateau Cordeillan-Bagesに滞在される方は、
シャトーの訪問に関しては、Hotelを通すか、
そうでなくても、全行程をHotelに伝えておかれることを、お勧めします。
また、Jean-Michel Cazesさんに会う機会がありましたら、
本人に直接、シャトーの訪問予定の話をされたほうが、良いと思います。
Jean-Michel Cazesさんは、いわゆる地元の名士。
(お父様は、Pauillac村の村長経験者。)
構造改革推進中?の名醸造家であり、
Bordeauxを代表する、敏腕財界人でもあります(AXA Millesimes)。
Ch. Pichon Longuevilleのように、
AXAの資本が入っているところを始め、
快適な訪問となるよう、何かと計らってくださると思います。
(現在、Ch. Pichon Longuevilleは、厳密にはBaronとは言えないはず。)
アクティブな、Jean-Michel Cazesさんは、
ビジネス用の自家用車として、シルバーグレーのBMW 735iを自ら運転。
結局、私、ピエール松尾は、その色違いの、黒塗りの同型車で、
各シャトー巡りをしましたが、車の乗り心地自体は良かったです。
ただ、運転手(Michel Guietさん)が、フランス語オンリーで、
英語を話してくれず、少々、困りました。
郷に入らば……で、挨拶程度のフランス語は礼儀だとしても、
ParisやLyon(リヨン)のような、都市部ならいざ知らず、
田舎に行く時には、ある程度、フランス語を話せる必要がありますね。
でも、彼は、全てのシャトーの人達と顔見知りで、
しかも、私のInformationが、全シャトーに流されていたこともあって、
大変スムーズに、訪問させていただくことができました。
気を良くした私は、彼に、帰路、空港までのTransferも依頼しました。
私は、いつも気ままな一人旅。
Ch. Mouton-Rothschild・Ch. Lagrange・Ch. Lynch-Bagesでは、
他の見学者と一緒になったものの、それ以外の5シャトーでは、
1対1で、(英語で)詳細に説明して、案内してくれました。
New Bottleを5本も抜栓してくれたり、
本来、お金を払わないといけない商品を、無料でいただいたり、
しかも、お土産まで、いっぱい……
あまりにも親切で、至れり尽くせりで、何だか申し訳ないような。
(*_*) バイヤーじゃないのに、ええんやろか、ホンマにぃ……
意外と小心者で律儀な、この私、
帰国後に、訪問先のシャトーのWineを、早速、仕入れたのでした。
しかも、Ch. Pichon LalandeとCh. Cos d'Estournelに関しては、
自らの誕生年Vintage 1966です。
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▼ 4. 【自己責任】
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実は、私の出国時点では、例の3人の日本人人質問題は未解決でした。
Bordeaux滞在中に解決しているのですが、
そうした経緯を知ったのは、帰国直前で、
現地では、それなりに不安もありました。
パスポートが映し出された映像を見て、ショックだったのですが、
帰国後、日本の新聞を読んでみると、「自己責任」の文字が……
確かに、いかなる渡航先であっても、危機管理意識をしっかりと持ち、
軽率な行動は、慎まなければなりません。
(+_+) そうであるにもかかわらず、私、ピエール松尾は、今回の滞在中に、
3回も、見ず知らずの人の車に、乗せてもらっているのです。
いずれも、Hotelが手配してくれた車を、利用していない時間帯です。
どうやら、ここは完全な車社会のようで、
葡萄畑の土を触りながら(掘りながら)、畑の中を散策している人は、
私以外は、誰一人として居ませんでした。
道に迷っている、困っている人に見えるようです。
徒歩で移動可能な距離でしたので、実際の乗車時間は大変短く、
話し込む時間的余裕はありませんでした。
「乗りませんか?」ではなくて、
「乗りなさい。」といったニュアンスで、声をかけて来ます。
人質問題のことが頭にありましたし、あの国の工作員の可能性さえ……
(外交問題に発展したら、どうするんや!)
しかしながら、何だか断り辛い、和やかな雰囲気で。
しかも、3人とも、私の行こうとしている場所を知っている、
あるいは、理解していると言ったほうがいいのか……
Pauillac村全体に、ピエール松尾のInformationが流れているとでも?
もしかして、私は、超〜VIPなのか?
結局のところ、いずれも、乗車の時点では相手の身分が分からない状態。
後で分かったことですが、最初の人は、
Chateau Cordeillan-Bagesの従業員でした。巡回しとるんやろか?
目的地に送り届けてくれたうえに、帰る頃に、また、迎えに来てくれました。
3回目は、私と同じく、Chateau Cordeillan-Bagesの宿泊客でした。
英語圏の人で、母娘二人旅の人達でしたが、
まずは、フランス語で声をかけて来たのは、さすがだと思いました。
2回目の親切な青年は、いまだに、誰なのか……
私が、Chateau Cordeillan-Bagesに滞在していることを知っていましたし、
おそらく、Hotelの従業員ではないかと思いますが、
館内では、1度も会ったことがありません。
見たいシャトーを経由して、Hotelまで送り届けてくれて、
すぐに、別のところへ走り去って行きました。
今になって、冷静に考えてみれば、乗車を勧められた時点で、
相手の身分を尋ねることもできたのでしょうが、
何となく、それがし辛い、とても和やかな雰囲気に、包まれていました。
日本では考えられないことで、自分自身のこうした行動が信じられません。
……で、「君は、いったい、誰だったの?」
他にも、近道をしようと、施設内の敷地を横切ろうとして歩いていると、
地元の青年達が、「ここは出口が閉まっていて、行き止まりだよ。」と、
声をかけて来て、わざわざ誘導してくれたりとか……
「Pauillac村に居る人達は、どうして、こんなにも親切なんだろうか……」
それにひきかえ、私、ピエール松尾ときたら、
現地では、地元の人や、EU圏内・アメリカ人を始めとする旅行者とは、
積極的に交流しているものの、
同胞の日本人とは、なるべく関わらないようにしているため、
以前は、「カメラのシャッターを押して下さい。」とか、
いきなり日本語で話しかけられたりしたら、
日本語が分からないフリをして、無視していました。
最近では、相手から、道を尋ねられたりした場合のみ、話していますが、
こちらのほうから、日本人に話しかけることは避けていました。
昨年は、Bourgogneを訪れていましたが、
La Tache(ラ・ターシュ)の畑の前で、
「La Tacheって何処?」と、迷っている日本人が居て、
探すために、車で走り去ろうとしているにもかかわらず、
あえて、「ここやで!」と、声をかけて引き止めたりしませんでした。
(T_T) あぁ、ピエール松尾は、人間失格です。
……とはいえ、今回は珍しく、
現地滞在中に日本語で会話した人物が、1人だけいます。
日本企業 Suntoryが所有するCh. Lagrangeの、
醸造責任者 鈴田 健二 さんです。
いただいたお名刺の肩書きは、副社長になっていました。
日本において、料飲サービス業界に携わっている方々は、
何らかの形でSuntoryとの関わりがあり、その影響力は小さくありません。
そのため、Bordeauxを訪れる業界関係者の多くが、
Ch. Lagrangeを訪問されています。
『Real Wine Guide』は、日本で、最近人気のワイン雑誌で、
表紙イラストを、江口 寿史 さん(漫画家)が描いています。
この雑誌の第4号に、Ch. Lagrange Vintage 2000が描かれているのですが、
鈴田さんに、雑誌をお見せして、経緯を尋ねてみました。
すると、意外なことに、この雑誌の存在自体を、ご存知ありませんでした。
鈴田さんに、『Real Wine Guide』を、差し上げて帰りましたが、
ご本人は、年に1回しか、帰国されないとのことで、
日本のワイン事情が、つぶさに把握できる状況ではないとのこと。
ご子息が、プロ・サッカーチームの、
"F.C. Girondins de Bordeaux"(ジロンダン・ド・ボルドー)の、
選手だったというのは初耳です。
Bordeauxと福岡は、姉妹都市ですので、
アビスパ福岡との交流試合等も行われています。
そういえば、以前、Parisで知り合った、現地のフランス人から、
「フクオカって、どんな所?」と尋ねられた時、返答に窮しましたが、
さすがに、Bordeauxの人は、姉妹都市の事実を、ご存知の方が多く、
それなりの理解があって、助かりました。
Ch. Lagrangeは、確かに、日本企業が所有していますが、
Suntoryには、独占販売権が無く、あえて、シャトー直売も行わず、
現地のNegotiant(ネゴシアン/ワイン商)を保護し、
フランスの商習慣を守る姿勢が窺えました。
ワイン文化の歴史が浅い、後発の日本企業が、
伝統あるBordeauxのワイン業界に馴染むのは、
並大抵のことではなく、ご苦労の程も、察するところ余りありますが、
鈴田さんは、すっかり、現地の人になっているという印象でした。
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▼ 5. 【Primeur 2003(2002)】
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Primeur(プリムール)について、解説が必要な方は、
"Wine Shop ENOTECA"のHome Pageを、ご覧になると良いと思います。
URL: http://www.enoteca.co.jp/
あえて、やや乱暴な言い方をいたしますと、
「ワインの先物取引」・「ワインの青田買い」といったところでしょうか。
今回の訪問先シャトーにおいては、
Vintage 2003(2002)のPrimeurの試飲を、させていただくことができました。
BordeauxのVintage 2003が、実際に、市場に出て来るのは、
ずっと先のことであり、いわゆる、商品見本ということになります。
多くのシャトーが、
Primeurの、サンプル専用のEtiquette(Label)を持っています。
ボトリングの日付等は、鉛筆やペンで手書きされることが多いようです。
やはり、Etiquetteに関しては、Ch. Mouton-Rothschildが秀逸ですね。
"Echantillon de Chateau Mouton-Rothschild"と記されたもので、
いかにも、ラベル・コレクターの方が、欲しがりそうなものです。
ちなみに、"Echantillon"は、英語では"Sample"になります。
Ch. Mouton-Rothschildは、毎年変わる画家のラベルが、
何かと話題に上りますが、見落としがちな文字情報も、
なかなか充実しています。特に、Old Vintageは分かりやすいですね。
収穫やボトリングに関する情報が、一目瞭然。
通常は、Bottle Lot No.(Serial No.)が記されている箇所が、
"RC"という表示になっているBottleがあります。
これは、「Reserve du Chateau(シャトーで保管)」の略で、
ラベルを見ただけで、一発で、シャトー蔵出し品ということが分かります。
厳密に言えば、通常出荷Bottleと、
(目減り分を注ぎ足して、リコルクされた)RC Bottleの2種類のBottleが、
市場に出回っていることになり、
双方で、コンディションが、かなり異なるはずです。
熱烈なるMoutonのファンの方の中には、
両方を手に入れないことには、気が済まない方もあるようです。
私、ピエール松尾は、自分の生まれ年Moutonの飲用経験はあるものの、
ナンバリングされた通常出荷Bottleのみ。
昨年あたりから、RC Bottleが出回って来たのは、知っていますが、
あえて、入手すべきかどうか、迷っているところです。
まぁ、実際に飲めば、話のネタにはなるでしょうねぇ。
いつもお世話になっている、ENOTECA 博多店の、
Wine Cellarに、先日、入って確認したところ、
Vintage 1966に関しては、通常/RCの両方のBottleが揃っていました。
これで、比較Blind Tastingをしたら、面白いかも……
今回、帰国直後に、大変貴重な、Great Vintage 1959 RCを、
飲ませていただく、ご縁に恵まれたのですが、さすがに素晴らしかったです。
また、昨年、一般的には、Off Vintageと言われている、
1967 RCを飲む機会があったのですが、
予め、RCを強く意識していたせいもあってか、
意外にも、美味しく感じたのが印象的でした。
RCは、通常出荷Bottleと比較して、若干、高値で取り引きされることが多く、
やはり、選ぶ際の、ひとつの目安と言えるでしょう。
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今思えば、MoutonのPrimeurのラベルを、
いただいて来れば良かったですね。
Mouton訪問時には、そこまで、頭が働きませんでした。
実は、出国の際に、Parisに向かう航空機の出発が、大幅に遅れて、
Bordeauxへの接続は、最終便へ、振り替えになってしまいました。
空港から離れた、Chateau Cordeillan-Bagesへの到着は、深夜になり、
ほとんど睡眠時間が取れないままに、朝を迎えてしまい、
早速、シャトー訪問のスケジュールが……
日本での、販売店主催の試飲会等では、Wineを全部飲んだりはしませんが、
生産者の前では、ある程度、配慮したい気持ちが働いたりして、
MoutonでTastingしている段階では、体力的に、かなり辛かったです。
この度、訪問させていただきました、8シャトーの担当者の全てが、
共通して強調されたのは、昨年、Vintage 2003においては、
かなり苦労したということでした。
昨年のEuropeの異常気象に関しましては、言うまでもありませんが、
いまだかつて無い経験だったため、
Vintage 2003の仕上がりについては、未知数であるとのこと。
ただ、技術力のあるところと、そうでないところの差が出るかもしれません。
Primeurのシステムの是非について、ここで、とやかく言うつもりはありません。
Wineというものは、出荷後も変化(熟成)するものであり、
どの段階で出しても、ある意味、未完成品と言えるプロダクトかも。
Primeur 2003の、あの紫色の若いWineを試飲して、
早期の買い付けを行うのは、それなりのリスクを伴うでしょう。
バイヤーの方々には、将来のWineの成長を予測する能力が必須ですね。
BordeauxのWine(Vin Rouge)は、最近、早飲みの傾向がありますが、
実際には、飲み頃を迎えるまで、ある程度時間を要するものであり、
一般消費者への啓蒙を怠ると、
単なる、「苦い」・「渋い」で終わってしまうことが、強く懸念されます。
Primeurという、販売促進の手段が裏目に出て、
結果的に、市場規模の縮小に、つながってしまいます。
Wineは投機の対象とも成り得ますが、
ENOTECAの担当者を始め、Primeurを手掛ける方々には、
常に、一般消費者の視点を意識したプロモーションを、
展開していただけますことを、心より願っております。
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▼ 6. 【J'espere vous revoir un jour.】
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今回は、至極簡単な概要のみに留めました。
訪問した各シャトーの詳細なレポートは、
今のところは、掲載する予定はありません。
ただ、仮に気が向いた場合は、Vol.2を書く可能性もゼロではありません。
ここのところ、周囲から、「本を出版すればいい。」とか、
「Home Pageを立ち上げるべき。」といった声が、強くなってまいりましたので、
乏しい写真資料を、何らかの手段で補いつつ、
そうした方法を、取らせていただく用意もあります。
今後の渡航予定といたしましては、
今年10月下旬の、毎年恒例のWien(ウィーン)行きを経まして、
来年4月は、Champagne(シャンパーニュ)行きとなっております。
では、皆様、ひとまず、これにて……
Vive La France! Merci beaucoup! (^_^)v
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●●● Monsieur Pierre Matsuo
●● E-Mail:
● ANSA Sommelier 呼称資格認定 No.1795 (FBO会員 No.20025)
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