ワイン&グルメの基本のTop Pageへ戻る                                        → 「ホテルオークラ福岡」のその後

 [Jun.24,2006]

類稀なる悪質企業「ホテルオークラ福岡」の経営体質を糾弾


ホテルオークラ福岡 鉄板焼 さざんか 当サイトでは、悪い例として、
ホテルオークラ福岡」を挙げ、
その極めて悪質な反社会的経営体質を批判し続けています。

実名で表記するようになってから、
特に、閲覧者の方々からの問い合わせが多くなりました。
貴重なご意見・情報を賜り感謝いたしております。
ただ、一部で誤解を招いているようでもあり、
記事を追加する必要性を感じました。

当方が展開中の社会運動において、
ホテルオークラ福岡」を標的にしている理由は、
条件が揃っていて、大変分かりやすいからです。
企業の悪質な経営姿勢を糾弾するのは意義深い活動です。

しかしながら、叩くべきなのは福岡のオークラであって、
正常な運用をされている他のオークラ系列のホテルにまで、影響が及ぶとしたら不本意です。
当サイトの記事や、私の「ホテルオークラ福岡」に対する不買運動に、
ご賛同いただくことは大変有り難いのですが、あくまでも、「福岡」のみが対象ですので、
何卒ご理解の程宜しくお願いいたします。

では、「なぜホテルオークラ福岡が極めて悪質と言えるのか。」について、
もう少し詳しく記したいと思います。

ホテルオークラの理念として、「Best A・C・S」が、よく知られています。
最高品位の、A(Accommodation/施設)・C(Cuisine/料理)・S(Service/サービス)
を提供するという意味で、福岡においても、用いられている言い回しです。
実態は、これとは程遠いということは、既に述べて来たとおりです。

料飲(サービス)業界に興味のある人達の多くが、
ミスター・オークラと称される、橋本 保雄 顧問の著書を読んでいます。
私も、大半の著書を拝読いたしました。
ご本人とは、お電話で、お話させていただいたことがあります。
ホテルのサービスに関する意見を書いた、お手紙を差し上げたところ、
わざわざ、当方にお電話くださり、お返事いただいたのです。
ゲストからのコメントカードを無視する、福岡のオークラの総支配人とは大違いです。

私を含め、虎ノ門のオークラ(ホテルオークラ東京)の利用経験があり、
オークラの理念や実際の接客に好感を持っていた人達は、
福岡オークラが進出すると聞いたとき、大変喜び、おおいに期待しました。
ところが、誠に残念ながら、
既に実績のあるオークラというブランドで集客するのが、相応しくないホテルになってしまいました。
期待が大きかっただけに、落胆の度合いも大きくなりました。

東京福岡の格差」の一言で片付けられるほどに、実情を踏まえたマーケティングであったならば、
多くの人達が、また、違った印象を持ったと思います。
地方都市としての福岡の位置付けを踏まえ、背伸びしなければ……
現場の惨状を省みることなく、東京を引き合いに出して、
看板に偽り有り」の広告を打ったりしているため、結果的に、反感を買っています。

ホテルオークラ福岡」は、しばしば、「最高の食」・「安全な食」を謳って宣伝しており、
凄まじい違和感と不快感を覚えます。許せません。
鉄板焼 さざんか」では「こだわりの食材」として、次のような案内がなされています。

 鉄板焼の基本は「食材選び」にあり。
 食材の持つ味わいをそのままに堪能することができるのは、
 余計な味付けを必要としない、鉄板焼という調理法だからこそ。
 九州各県で生産された食材を中心に、全国の選び抜かれた逸品を集めております。

他に「有機栽培無農薬・健康・清潔」といった言葉が登場。

和食・天婦羅・茶室 山里」共々、有機無農薬茶を使用とのこと。
(現時点ではホテルのWebサイトの表記に誤りがあります。× 有機農薬茶 → ○ 有機無農薬茶)

 土を考えることは、私たちの健康を考えることです。
 おいしい土が、おいしい作物を作り、おいしい作物は害虫や病気に負けません。

いずれにいたしましても、高品位で安全な「食材」にこだわっているのは、確かなのでしょう。
しかしながら、「料理」として完成したものを供する空間は、
臭くて汚いタバコの煙で汚染されています。不潔です。
山里」には「ヘルシー」という文字が入るメニューまで存在しますが、
現状で、「無農薬・健康・清潔・ヘルシー」と謳うとは、笑わせます。
これは虚偽広告です。詐欺に等しいと思います。
それとも、タバコの煙で燻して最後の仕上げをする料理を、「最高の食」と認識しているのでしょうか……
食の安全」を謳いつつ、「健康増進法」、ならびに、
厚生労働行政を無視する経営姿勢は、如何なものでしょうか。
ホテルオークラ福岡」の企業倫理を疑わざるを得ません。

長年培われて来た、オークラというブランドの信用に騙されて利用しても、
タバコの煙の中で食事をする羽目になり、後悔するだけです。レストランではなくて、単なる喫煙所
これ以上、被害者を増やしたくありませんので、
ワイン&グルメを愛する皆様方におかれましては、
決して、「ホテルオークラ福岡」を利用しないようにしましょう。

少し前に、「東横イン」の社長の、横柄な態度の記者会見が問題になりました。
条例に罰則が無いことをいいことに、不適切な運用を行い、
結果的に、罰則よりも厳しい、社会的制裁を受けました。信用は地に落ちました。
儲けようとしたばかりに、逆に、大損害につながってしまいました。
罰則が無いことをいいことに「健康増進法」を堂々と無視する「ホテルオークラ福岡」と、
東横イン」は、根が同じです。
ホテル・レストラン業界の健全化のために、
ホテルオークラ福岡」もまた、社会的制裁を受ける必要があります。

一方、以前、「ホテルオークラ福岡」の料飲部長(副総支配人)だった方が、
系列の、「オークラアカデミアパークホテル」に行かれました。
諏訪 健一 総支配人です。私は面識があります。
オークラアカデミアパークホテル」は、今年度から、次のような運営になりました。

 http://www.okura-akademia.com/topic/restaurant/nosmoking/index.html

 桃花林山里さざんか禁煙についてのお知らせ

 「健康増進法」施行に伴い、平成18年4月1日(土)より
 中国料理「桃花林」・和食堂「山里」・鉄板焼さざんか」は、
 禁煙とさせていただきます。
 尚、個室ご利用時は、除外となります。
 また、レストラン「カメリア」は、
 今まで通り禁煙と喫煙に分けさせていただきますので、
 ご理解の程よろしくお願い申し上げます。
  (※ その後、カメリアも全席禁煙になりました。)

  総支配人

個人的には、諏訪総支配人に、
次期社長(GM)として、福岡に戻って来ていただき、同様の改革を行って欲しいものです。
福岡のオークラは、おそらく、系列ホテルの中で、最後まで取り残されてしまうと考えられます。
今思えば、私自身に、「ホテルオークラ福岡」の利用経験があることを、非常に恥ずかしく思い、
また、時間とお金の無駄以外の何物でもなかったと、強く後悔しています。
私や、私の周囲のような被害に遭う人達を、これ以上、出さないためにも、
ホテルオークラ福岡」の悪事を暴く活動を、今後も続けてまいります。

最後に、「ホテルオークラ福岡」の件につき、
先月(5月)に、特定多数の方々に宛てたE-Mailを、一部編集のうえ掲載いたします。
ホテルの実名公表後、反響が大きかったため、一部の方々には、同報送信しました。
また、個別のお返事の場合等も、以下の文章を基本として、
各人に合わせて内容を編集して返信いたしました。
ぜひ、私の真意を分かっていただきたく思います。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

http://www.pierre-matsuo.com/foundation.html
にて、「ホテルオークラ福岡」を批判し続けている件につき、
詳しく説明する必要を感じましたので、僭越ながら、お伝えいたします。

ワイン&グルメの基本」は、2004年夏の初掲載以来、何度も、記事を追加してまいりました。
私は、「受動喫煙被害」に関する社会運動を続けています。
当該記事は、悪い例として、「ホテルオークラ福岡」を取り上げ、
オークラに対する批判記事の性格を帯びています。
自らの実体験と、綿密な取材に基づくものであり、決して、根拠の無い誹謗中傷には当たりません。

既にご存知のとおり、他のオークラ系列のホテルの「山里」……
本社(本店)の東京(虎ノ門)神戸は、「全席禁煙」にて運用されています。

実は、私は、かねてより、福岡のオークラに、
東京神戸と「同様の運営」にしていただけるよう意見しており、
少なくとも、これが実現できるまでは、利用できないのです。

東京は、かなり以前から全席禁煙でしたが、公式サイト上には、引用すべき表示が見当たりません。
ホテルオークラ神戸」の例が分かりやすいので、私のサイトで引用させていただいております。

 http://www.kobe.hotelokura.co.jp/about/info/

 「健康増進法」施行に伴う館内禁煙について

 禁煙スペース

 「健康増進法」施行に伴い、下記の場所を禁煙とさせていただきます。
 ご理解・ご協力いただきますようお願い申し上げます。

 ホテルメインロビーおよびパブリックエリア(一部除く)
 レストランホール席(レストラン個室・バー・ラウンジは除く)


ホテルオークラ東京」も同じですが、
要するに、個室以外の一般ホール席や、(天婦羅)カウンター席といった場所が、全席禁煙です。
日本においても、個室も含めて全席禁煙というレストランもありますから、
そうしたものに比較すると劣りますが、日本の現状を考えると、正常な運用が行われていると言えます。

もちろん、個室は、喫煙席というわけではありません。
料飲施設においては、禁煙が望ましいのは言うまでも無いことですが、
どうしても、食事をする場所で喫煙したいゲストは、
他のお客様のご迷惑にならないよう、個室に入って欲しいということです。
お店の本音としては、一般ホール席よりも狭い、個室の空間を、
煙で汚されることを、むしろ嫌っています。

さて、これに対して、同じ「山里」のブランドを掲げる、福岡のオークラの現状はどうでしょうか?
私は、正直、悲しく思います。

開業当初は、もっと酷いものでした。
山里」には、分煙の意識が無く、入店時に、お客様に対して、
一切、喫煙行為の有無を尋ねていませんでした。
お客様同士を離して案内すれば、それで事足りるとのスタンスだったからです。
最初から灰皿を置くようなことはしていませんでしたが、
そのことにより「喫煙が望ましくない空間」だと理解できる客層が少なく、
どこでも喫煙席に様変わりするといった惨状。

特に、天婦羅カウンターは最悪でした。
家族連れで、子供の隣で、平気でタバコを吸いながら食事をする、
チェーンスモーカーの親がいることに、大変驚いたものです。
調理場でもあるカウンター席での喫煙行為は、特に深刻な問題。

山里」のManagerは、今までに何人も交代していますが、
ある人は、「お客様を選んでいる余裕は無い。禁煙・喫煙と席を分けて運用する余裕も無い。
とにかく、どんな客でも取って、どんどん客席を埋めて、回転させなければならない。売上が最優先。」
といったことを言っていました。
私は、こうした運営方針から外れてしまったゲストの一人です。

山里」の一般ホール席では、厚生労働省が求める基準の完全分煙は不可能です。
煙を分けるのが分煙。席を分けることとは違います。
煙を完全に遮断するシールド(壁)を設ける合理性は無く、
健康増進法」の遵守を考えた場合、東京神戸の「山里」と同様、全席禁煙しか選択肢はありません。

離れる直接のきっかけになったのは、2003年の開業記念日(3月1日)の「山里」での出来事です。
福岡のオークラが開業したのは1999年ですが、
その翌年から、開業記念日には、胡蝶蘭の鉢植えを贈っていました。
例によって、高級ワイン(銘醸古酒)を開けて、お祝いしていたのですが、
至近のテーブルに、チェーンスモーカーがアサインされてしまったのです。
入店時に喫煙行為の有無を尋ねないので、
当然、起こるべくして起こった事故です(同様の事例が以前にも有り)。
食事をしながらタバコを吸うというより、喫煙の合間に食事をするといった、物凄い勢いでした。
複数人数でしたので、終始、煙が途絶えることが無く、
私は、ワインを楽しむのを途中で止めざるを得ませんでした。

大切なワインを台無しにされたこと自体も、とても悔しいことなのですが、
あるスタッフ(管理職)に苦情を言ったところ、
「最初から客席を分けていないので仕方ありませんね。」といったことを言われ、
謝ってくれなかったことが、どうしても許せないのです。現状認識の甘さが情けないです。
お祝い気分が一気に失せましたので、当然、お祝いのお花を贈るのは、この日が最後になり、
それから間もなくして、私は館内レストランの利用を止めました。
以降、開業記念日が来ても、お祝いしたいという気持ちになれませんでした。

2003年の開業記念日から程無く、「ホテルオークラ福岡」は「経営破綻」を公表することになります。
産業活力再生特別措置法(産業再生法)」が適用されました。
実は、私は、正式発表の前に、破綻の事実を知っていました。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/12/h1225-5.html

厚生労働省のサイトに「経営環境は著しく劣悪」とありますが、
原因を作った、初代の 砂田 三樹夫 社長は、
この時点で、既に、オークラを退職していたため、経営責任は問われず、
2代目の 清水 紘一郎 社長 が引責辞任しました。
清水社長は、ワイン愛好家でもあり、何度も、ワインのテイスティングをしていただきました。
また、私が、コメントレターを出した際に、
わざわざ、ご本人が直筆にて、お返事をくださったこともありました。

銀行6行から110億円もの巨額の債権放棄……
一個人と企業とが違うということは、頭では分かっているつもりです。
でも、個人が100万円を借りて返さなかったら、厳しい取立てに遭うのに、
110億円もの借金が帳消しだなんて、やはり、心穏やかではありません。
仮に、今後、オークラが黒字に転換したとして、
この110億円もの負の財産は、ずっと、付きまとうことになります。
(経営上ではなくて、社会的・道義的責任という意味で。)
公的資金の注入ではないものの、ここまで不健全な財務状況(産業再生法の適用)は、
企業、特にサービス業にとって、致命的だと思います。

3代目の 金子 順一 社長の時代、宿泊にて利用した際、コメントカードを出しました。
健康増進法」の遵守をお願いする内容でした。
確かに現時点では罰則規定の無い法律ですが、
このまま違法営業を続行することは、決して褒められた行為ではありません。
コメントカードに対しては、通常、GM(総支配人/社長)の名前で返信するのが、業界の常識であり、
実際、それまで返事が来なかったことはありませんでした。

ところが、驚くべきことに、完全に無視されてしまいました。
お返事いただけなかったのは、初めての経験でした。
それにも懲りずに、その後、さらに詳しい内容のレター(レポート)も提出したのですが、
またしても完全無視。読んでいただけたかどうかさえも分かりません。
「お客様の声」に耳を傾けないようなホテルには、魅力を感じません。
たとえ、諸般の事情により、早急な対策ができないにしても、せめて、
コメントに目を通した旨の確認や、今後の見通しについての、お返事が欲しかったです。
もう、何を言っても無駄だと判断しました。

社長(総支配人)の対応に呆れ果てたので、
宿泊予約もキャンセルし、オークラへの来館自体を止めてしまいました。
現場最前線の従業員に対しては、特に思うところはありません。
私は、ホテルやレストランは経営者次第だと考えています。

現在、福岡のオークラは、最も悪い時期だと思います。
経営再建計画の半ばで、4代目の 徳安 弘明 社長に交代しましたが、
それまでの3人の歴代社長が、東京のオークラの総支配人(GM)経験者であったのに対して、
現在の社長は、ホテル畑でさえなく、宅地開発公団(現・都市再生機構)の出身です。
ようやく開業7周年なのに、4人目の社長とは異常事態です。
要するに、経営再建請負人が投入されたわけです。
少なくとも、経営再建計画の完遂までの間は、数字を上げることに専念することになりますので、
サービスの改善は、望めないと考えるのが自然でしょう。

ただ、経営再建計画は、厚生労働省の監視下にあり、
それにもかかわらず、厚生労働行政、すなわち、
健康増進法」や通達(通知/公式見解)を無視する姿勢は大問題です。
私は、当事者の「ホテルオークラ福岡」に、直接意見するのを諦め、
厚生労働省・保健所等の当局への通報(告発)に踏み切った次第です。

私は、「ホテルオークラ福岡」を恨んでいるわけでは決してなく、
いずれ、戻りたいというのが本音です(無理である可能性が高い)。
どうでもよいのであれば、無言で去っています。
ワイン&グルメの基本」において、福岡のオークラ、特に、「山里」を悪い例に挙げているのは、
攻撃材料が揃っているからに他なりません。

ホテルレストランの和食のトップブランドの、「山里」の看板を掲げ、
本社(虎ノ門)が長年培って来たブランド力を利用しつつも、
東京神戸とは、全く異なる運用を行っています。

最新の情報誌 『Mari Mari』では、天婦羅カウンターの紹介にて、
「揚げ油はホテルオークラ東京と同じものを使用。」としています。
山里」や「さざんか」は、有機栽培等の食材の使用を強調し、
「食」の安全を謳っていますが、一方で、「健康増進法」を無視しているわけですから、
その運営姿勢に、大いに疑問を感じています。

私は、福岡のオークラが、東京神戸とは、経営基盤が全く異なることを熟知したうえで、
ワイン&グルメの基本」の記事を、更新し続けています。
福岡の場合、オークラ本体の資本比率は、ごく僅かですし、
地元の出資企業が経営を支えているのが実態であり、しかも、土地は借地(借地料は年間2億円以上)。
他のホテルと同列に論じること自体に、相当無理があることは、分かっているのですが、
日本を代表する、オークラというブランドによって集客している以上、
真っ当な運営をしていただきたいものです。

ホテルオークラ福岡」の経営破綻は、福岡の経済界にも深刻なダメージを与えました。
地元民の一人としても、誠に遺憾の極み。早期に立ち直ることを、願わずにはおれません。

しかしながら、
http://www.pierre-matsuo.com/foundation-003.html
の「9. 問題レストランに対するアクション」に書きましたポリシーにより、
私は、オークラを利用することができなくなりました。
仮に、従来どおりの利用を続けていた場合、私や私の周囲の人達から上がるはずだった売上、
ならびに、喫煙対策の不備により逃したゲストから、
本来、上がるはずだった売上等のデータを蓄積して、
しかるべきレポートを作成する準備をしているところです。

これに対して、「10. 優良レストランの一例」に書きましたとおり、
レストラン ひらまつ 博多店」を贔屓にするようになりました。
福岡のオークラと同時期に開業した、「ひらまつ 博多店」ですが、
かつては、禁煙に関するステートメントを出していませんでした。
マナーをわきまえた客層が主であり、特に問題が起こらなかったからです。

ただ、私が、Main Dining(一般ホール席)を利用の際、
たった一度だけ、隣のテーブルのゲストの喫煙行為により、不愉快な思いをしたことがありました。
直後に、コメントレターで苦情を入れたのですが、即座に、文書にてお返事を賜り、
全席禁煙である旨を明示するように変わりました。
真っ当なレストランであれば、食事をする場所での喫煙行為を、積極的な理由で認めるはずも無く、
ひらまつ」の対応は、至極当然とも言えますが、
迅速かつ適切な対応は、実に見事で、感心いたしました。
実は、このことがきっかけで、私は、「ひらまつ」を贔屓にするようになったのです。

禁煙に関して、ほぼ同様のコメントを伝えて、
オークラの場合は、「ひらまつ」と正反対の完全無視でしたので、
これで、企業体質が見えた感があります。オークラを利用する理由・価値は無くなりました。

ワイン&グルメの基本」には、「ホテル日航東京」の例も挙げていますが、
http://www.hnt.co.jp/restbar/index.htm
http://www.hnt.co.jp/restbar/sakura_.htm
のように、レストランは全席禁煙です。

ここにも、以前、禁煙に関するコメントレターを出したのですが、
総支配人から、大変丁寧なお返事を賜りました。結果的に、私の意見は反映されたことになります。
開業当初は分煙でしたが、さすが航空会社系ホテルですね。
ホテル日航福岡」も、私のサイトで取り上げていますが、東京に追随しています。

ゲストの中には、「自分の所に煙が来さえしなければ分煙でも構わない。」という人がいます。
これは、(喫煙席で接客業務に当たる)従業員の立場からしたら、
正直、たまったものではありません。
(完全排煙/分煙はコスト面で困難で、実際は不完全分煙が多いため、
無対策の場合より、かえって喫煙席エリアの煙の濃度が高くなることが多い。)
従業員やお店なんか、どうなっても構わない。自分には関係無いこと。
食材・お料理・店舗の汚染による悪影響なんて、全然気にならない……
といった考えとも受け取れます。
(喫煙の影響に無頓着な料理人・お店は論外。料理・サービスも推して知るべし。)

ワイン&グルメの基本」の中に、私自身の料飲サービスの経験談を書いています(アルバイト)。
何より、喫煙客の接客が嫌でしたし、お店も汚され、灰皿の掃除が大変でした。
タバコはゲストの持込につき、損失のみの計上になります。

欧米先進諸国が、分煙の概念が無く、全面禁煙になったのは、
従業員保護が最優先された結果でもあります。

http://allabout.co.jp/travel/travelitaly/closeup/CU20050112A/
に、イタリアでは、全てのレストラン・バーが禁煙であるといったことが書いてありますが、
実のところは、強制排煙装置を装備した完全分煙が、例外として認められています。
ただ、結果的に、実質、全面禁煙になったのは、
飲食店でゲストにタバコを吸わせることだけに、大きなコストをかけるのが、
経営上、見合わないと判断されたからです。
そもそも、飲食店は、喫煙を優先させる喫煙所ではなく、当然、飲食を優先させる場所だからです。

バーも、飲食をする場所という意味で、飲食店と同じ扱いで、
特に区別がありませんので、New Yorkと同様の対策を取る、国や地域が増加の一途です。
アイルランドに始まり、現在では、スコッチ・ウイスキーの本場、スコットランドでも、パブ(バー)は禁煙。
イングランドも同様の対策に移行し、来年夏からは、公共の場所で喫煙した場合、罰金が生じます。
もちろん、英国の象徴的存在のパブも例外ではありません。

日本は、タバコ産業がメディアに潤沢な資金を投入し、財務省の高級官僚がJTに天下りし、
葉タバコ農家関連を票田にする族議員がいて、
タバコ利権に牛耳られた、世界の中では珍しい変な国です。
新聞・雑誌・TVにのみに情報を頼っていると、
隠蔽された本当のタバコ関連の情報を、得ることができません。
知らずに、タバコ規制の進んだ、欧米先進諸国に渡航して、
粗相してしまう日本人が多いことを、大変恥ずかしく思います。

飲食店の全面禁煙は、当然、喫煙者に対して、「来るな」というメッセージではありません。
私の周囲にも、人前では決して喫煙しない喫煙者がいます。
節度を持ったタバコとの付き合い方をしている人は、
たいして長い時間でもない食事中に、他の人がいる状態で喫煙することなどありません。
私は、喫煙者に禁煙を勧めるようなことはしておりません。
ただ単に、「飲食店内では吸うな。」ということだけです。

でも、食事中であるにもかかわらず、
喫煙したいとの欲求が、どうしても我慢できないということであれば、
これに配慮すべき正当な理由は、同席のゲストにも、飲食店側にも無いと考えます。
喫煙は病気」とのことで、今年度から、いわゆる禁煙治療が、保険適用になりましたので、
医療機関に行って相談するのも、ひとつの手立てでしょう。
余談ですが、今年度から、京大病院が敷地内全面禁煙になりましたね。
今後、お手本となるべき医療機関がどうなるのかにも関心があります。

世の中には、新幹線の喫煙車両……
タールで内部が黄色くなって、煙で空気が白く霞む空間でも、
平気で駅弁を食べることができる人達がいますが、
そんな、味覚・嗅覚が壊れた人達に、合わせる筋合いはありません。
ちなみに、次期新幹線は全車両が禁煙車になります。
(フランスやイタリアでは喫煙可能な列車は1本も運行されていません。)

ワイン&グルメの基本」を、ネット上に公開して以来、
私の元には、様々なコメントが寄せられるようになりました。
私は、単なる一ゲストではなく、料飲サービスの団体に所属しており、
かつ、本業が料飲サービスではないため、
私にしかできない情報発信が、大いに共感を呼んだのだと思います。

ワイン&グルメの基本」は、今や、市民運動団体の資料として採用されるまでになりました。
裁判(訴訟)にも影響を与えられるものと思います。
ネットで情報発信している私としては、それなりの社会的責任があるものと認識しています。

私が受動喫煙被害の問題に取り組んでいる理由は、
ゲストとしての立場ではなくて、従業員を守りたいからです。
現場の最前線の人間は、立場上、利害関係がネックになり、大きな声を上げることができません。

私の元には、喫煙客の接客が嫌で、料飲サービス業を辞めた従業員の訴えも届いています。
(オークラの元従業員も含みます。)
従業員にとっては、店内は職場です。
その職場環境が劣悪、つまり、受動喫煙を強いられるという理由で、他店に変わるというよりかは、
料飲サービス業以外の業種に転職する人が少なくありません。
こうした、貴重な人材の異業種への流出は、
ホテル・レストラン業界のサービスの質の低下に直結します。
(Sommelierを含む)熟練したスタッフの流出を、目の当たりにして来た私は、
何とか、この流れを止めたいと思いました。

私の活動の原点は、自らの接客経験です。
タバコを吸いながら食事をする客・食器を灰皿代わりに使う客に、
「有り難うございました。」と、頭を下げなければならないストレスは、筆舌に尽くし難いものです。
窓ガラスを濡れたタオルで拭けば、ヤニで茶色くなる始末。
部屋の汚れや臭いの除去に、手間がかかって大変でした。
飲食店内での喫煙は、衛生環境を著しく悪化させる行為です。

私は、厨房の中では、(簡単な調理を含む)追回しのようなことをしていましたが、
喫煙客に対しては、
「感覚が鈍っていて、どうせ繊細な味や香りなんか分かるはずがない。」
といったことで、手抜きをしてしまう雰囲気が、現場にありました。
喫煙の合間に食事をするような感じで、挙句の果てには、
ほとんど手をつけていない皿が、厨房に戻って来ることもありましたから、まぁ、無理もありません。
「美味しいお料理を提供しよう。」との意欲が削がれてしまいますから。
調理のプロとはいえ、人間ですから、当然、感情があります。
料理人のモチベーションの低下の影響は、極めて深刻。
厨房全体の士気が下がることは、全てのゲストにとって不利益になります。

現在、飲食店で行われている「分煙」の実態は、
その多くが、「煙」を分けているのではなくて、「席」を分けているだけです。
完璧に「煙」を分けることができる「完全分煙」が、
理論的・物理的に可能であることは、私も充分理解していますが、
少なくとも、飲食店においては、無効だと考えます。

本来、飲食をすることが目的の飲食店において、
ゲストに喫煙させるためだけのコストを、(新たに)かけることが、
経営上、見合わないとの判断は妥当です。そこまでする必然性がありません。
ただでさえ、持込のタバコによる損失、すなわち、清掃コストや器物(備品)損壊は、
非喫煙者までもが負担する構造になっています。
煙を遮断する「完全分煙」の実現のためには、相当のコストがかかり、
結果的に、メニューの値上げ等に反映されることになります。
いずれにいたしましても、何より、従業員の職場環境を整えることが大切。

仮に、飲食店に分煙という概念があるとしたら、「飲食」と「喫煙」の「行為」自体を分けること。
すなわち、飲食をする場所である客席は全席禁煙。これが、本当の完全分煙だと考えます。
不特定多数の人達が利用する施設・公共の場所、
そして、サービス要員がいる場所は、全面禁煙であるべきだと思います。
特に、飲食業は、未成年者の従業員が少なくありません。

なお、個室の利用も、根本的な問題解決にはなりません。
従業員の問題もさることながら、「食」の安全の問題があります。
例えば、「ホテルオークラ福岡」の「山里」の場合。
個室に入ったとして、天婦羅等の揚げ物は、
チェーンスモーカーが居座る天婦羅カウンターで調理されて、運ばれて来ることがあります。
私は、こんなもん、よう食べません。
無農薬の食材の使用等、「食」の安全を売りにしていますが、
実際の運営は支離滅裂。看板に偽り有り。

http://www.netlaputa.ne.jp/~ryufuu/udon/udonkoclub.htm
に「……タバコの煙が刺身の表面に付着して、味を劣化させるからで、
美味しさを阻害しているからです。……
店内がタバコの煙で充満すると、食品・料理の臭いを埋没させ、
香り・臭いから誘われる食欲を阻害するからで、……」とあります。
和食店では、カウンターで調理を行うことが少なくありませんから、
調理場でもあるカウンター席で、有効な対策がされていなければ、
個室に運ばれて来るお料理を心穏やかに食すことなど、到底できません。

最近、私の元に入って来ている情報からして、
オークラに、他から(食事中にタバコを吸う)喫煙者が、集まって来つつある印象を持っています。
ホテル日航福岡」を始め、ライバルのホテル・レストランが、
禁煙への取り組みを加速しているためでもあるでしょう。
タバコが自由に吸える」という理由での集客は、決して喜ばしいことでは無いと思います。恥です。

今年度は、経営再建3ヵ年計画の、最終年度に当たると思われます。
依然、極めて厳しい状況には変わりありませんが、
計画完遂の後に、経営再建請負人の現社長は退任すると考えらえます。
いずれ、また以前のように、東京のオークラの総支配人経験者が、
新社長(GM)として就任され、サービスの改善に着手してくださるものと、大いに期待しております。

ホテルオークラ福岡」からは、現在でも、私のような者に対しても、各種案内物が送られて来ます。
しかしながら、おそらく私は、今後、二度と、
自分が主体で、オークラの料飲施設を利用することは無いと思います。
……と言いますよりも、たぶん、今年中に、
私の名前では、予約を受け付けてくれない状態になると考えられます。
いまだに保持している、オークラの顧客カードも無効になるでしょう。

面白くない話で、誠に申し訳ありませんでした。きちんとお伝えすべきだと考えました。
ぜひ、私の真意につき、ご理解を賜りたく思います。